濁流の中で流されるわけにはいかないんだ!
私は、濁流にのまれている。
ひとりではなく家族とともに。
この濁流から逃れるために今まで身につけた泳ぎで一生懸命岸に向かって泳いでいる。
きっと一人だったらとうに諦めていただろう。
なかなか岸にたどり着かないことにイラついていることも事実。
疲れてその泳ぎをやめてこのまま流されてしまってもよいとさえ思うこともしばしば。
頑張れば本当に岸までたどりてけるんだろうか。
手を休めたら家族もろとも、いや、バラバラになって流されていく。
そんな私に友が声をかけてくれた。
がむしゃらに泳いでも疲れてしまうだけだと気がついた。
家族の手を振り払おうとしていた私。
このままでは、岸にたどり着いても意味がない。
久々にぐっすり寝てみた。
そして起きた。
なにも変わらない現実の濁流の中での目醒。
両親が与えてくれた負けないキモチ。
さあ、また泳ぎはじめよう!
まだ岸にたどりつく可能性を信じて。