育ちの悪い人
自分にとって嫌な人間とは嫌な人間とは…
母は、幼い頃から私に、話してもわからない人や、話すのも無駄という人が、世間にはたくさんいると教えてくれた。
母は、女優にスカウトされたほどとてもきれいな女性だった。
5人兄弟の長男の嫁になった母は、父の弟とその嫁にことあるごとに嫌がらせを受けた。
結婚したての温厚な父に弟がある日「兄貴よりきれいな嫁をもらってやる」と宣言した。
はぁ?それもおかしな話である。
確かに次男の叔父の嫁もきれいな女性であったがすべてにおいて母のほうが数段上をいっていた。
それが気に入らなかったのか、勝手にライバル視して何かにつけ言いがかりをつけてきたそうだ。
弟の嫁が幼い私をおぶると言い、おぶってくれたのはいいが思いっきりお尻をつねられたことを今も覚えている。
私も55年生きてきて、何度かこちらがなんとも思っていないのに悪意をぶつけられることがあった。
そのたびに理不尽だと感じたし、嫌な思いもした。
若い頃は、自分に落ち度があるのではと悩んだことさえあった。
しかし、この記事を読んでなんだか胸のつかえがおりた。
話してもわからない人や、話すのも無駄という人も、世間にはたくさんいる。
上記の記事によると、人に嫌われる人間は恥を知らない人間であり、育ちの悪い人間と分類される。
育ちの悪さとは基本的なしつけが幼少期から欠如しているのですね。
育ちの悪さとは基本的なしつけが幼少期から欠如しているのですね。
確かに私が理不尽だ、嫌な人だと今まで思った人間は育ちの悪い人間ばかり。
子だくさんの真ん中に生まれ、養子に出されるが養子先に子供が生まれ出戻ったとか、
親が離婚して親戚に預けられ、預け先の親戚の家で邪魔者扱いされ夏休みをお寺で過ごした
など親の愛情、しつけを一切受けてこなかった人物。
親が離婚して親戚に預けられ、預け先の親戚の家で邪魔者扱いされ夏休みをお寺で過ごした
など親の愛情、しつけを一切受けてこなかった人物。
同情したが、こちらが優しい心で接することがその人間の横暴な振る舞いを許しているという側面を見逃してはいけなかった。
彼や彼女は、誰からも愛されず、その存在に感心がなく、その不行儀を注意されずにきてしまった。
だから品性の悪い人に、品の良い気遣いは、一切通じないのだ。
私の知る「育ちの悪い人」に義妹がいる。
父はその素性を見抜いら上で私に「お前と義妹は水と油だ絶対に合うことはない」と私に死ぬ間際に言った。
「「育ちの悪い人」義妹に純粋培養のお前とは分かり合えることは絶対ないから無理をするな」ということだった。
今回この記事を読んで父の言葉をはっきりと理解できた。
「育ちの悪い人」イコール「貧しい家で育った」というものではない。
私が今までに遭遇した「育ちの悪い人」なかには「とても裕福な家庭に育った」人もいる。
裕福だけどネグレクトに合っていたんだろうなと推測する。
裕福だけどネグレクトに合っていたんだろうなと推測する。
親の愛情をたっぷり受けた天然の私の存在が大嫌いだったんだと思う。
結婚して相方からあなたのいけないところはそのことに気づけないところだと何度も指摘された。
たしかに、私は良くも悪くもあまり他人に感心がないのかもしれない。
そう執着心がないし、相手に好かれようと思うキモチが希薄。
物心ついたときから、常に大人の関心を集め可愛がられて育ってきた。
片親で育った相方は、そんな私が気がつけないことをよくアドバイスしてくれる。
ありがたいと思う。
相方は常日頃「自分は片親で育ったが、祖母や父親に愛情をたくさんもらった」と話してくれる。
けど一度だけ、
昔、離婚も辞さない大喧嘩した時に「あなたみたいに愛情を一身にうけた人には分からない、分かってもらえる人と話したかった」と言われてショックを受けたことがある。
相方は傷つきやすく繊細、私は打たれ強く鈍感なところがある。
愛情のかけられ方が影響したのかもしれない。
愛情のかけ方は千差万別、娘をふたり育てて思う。
まったく同じ愛情をかけたつもりでも、二人の娘はまったく違う人格に育った。
これだけは自信をもって言える、二人の娘は「育ちの悪い人」にはならなかった。