働くことに、おばさんは弱気なんですよ
いつもなら強気の私が…
若い頃はたいした悩みもなく一流企業でそこそこのITエンジニアとして働いていた。
悩みと言えばこのまま結婚もせずに働き続けるのかなぁくらいだった。
トレンディドラマに自分の夢投影してどきどきわくわくしてたあの頃。
たいして仕事に対しても思い入れはなく。
給与アップもスキルアップも勝手についてきた。
キャリアアップでさえ長年働いていると自然についてくるものだった。
そんな気ままな独身時代。
そしてココ最近の私はというと、何をしても結果が芳しくない。
55歳の私は、就活でさえ負け続きだ。
長年の経験なんて、あってないようものと身にしみて分かっている。
ずっと働いている同期や先輩は素晴らしいキャリアップを遂げている。
それに比べて私はみじめで情けないと相方に愚痴った、
いつも私のことをけちょんけちょんにけなすから今日もけなされると思った。
たぶん、けなされたかったんだと思う、わたし。
でも今日の相方は違った。
「あなただって俺なんかと結婚せずあのまま仕事を続けたらキャリアップして同期や先輩と同じ場所にいたと思うよ。その力は十分あるし。でもあなたは娘たちに会う人生を選んだ。それだけのことだよ。」
人生得るものもあればあきらめなければいけないこともある。
それに、やりなおしなんてするつもりはさらさらない。
自分で選んだ人生だから。
十分幸せだと思う。
今は神様が将来の礎を築くために、あえて試練を与え、がんばれと背中をおしているんだと。
しかし頭で理解していてもキモチはちと違う。
現実が次々と襲ってくるととことん落ち込んでしまうしまう。
やる気はあるんだけど、昨晩も自分のやりたいことがどこを調べても答えが見つからない。
疲労がピークを迎え、キモチがイライラしてそれ以上作業が進まなくなってしまった。
頭もしびれてどうしようもない、気づくといつしかねむってしまい朝を迎えていた。
そう、眠っているときだけはすべてを忘れられる。
ここであきらめたら未来はない。
明日は自分の手で切り開くもの。
私には家族がいる。
昔のような自分だけのためにがんばるより、家族のためにがんばるというもっと強いがんばるキモチがある。
相方が私に言う。
「あせったらだめだよ。落ち着いて取り組むようにしないとね」
確かにそうだよね。
さあ、目を閉じて、キモチを落ち着けて、私はできると唱えるよ。